起源
ボーディングスクールはイギリスが起源になっています。古くはウィリアム王子やヘンリー王子といった王室の方が在籍していました。ボーディングスクールは15世紀のころから存在していたということになります。その後スイス・イギリス・ドイツ・アメリカなどの欧米諸国にも広がっていきます。最近は日本や香港などのアジア圏の国にも広がってきています。
目的
世界に通用するリーダーとなること、そして、世界中の選りすぐりのエリートと繋がることがボーディングスクールの目的といえます。ボーディングスクールの究極の目的は、人として優しくなることや子ども一人一人が持つ可能性を最大に引き出すところとなっています。
特徴
ボーディングスクールの特徴としては次のようなものがあります。
- 大学進学率がほぼ100%の進学準備をするためのスクールとなっています。優秀な教員やスクールカウンセラーが生徒の特徴を見極めながら指導をしています。
- スポーツ・芸術を含めた様々な才能を持っているお子さんの能力を最大限に伸ばしていきます。
- 集団生活を通していくことでコミュニケーション力や協調性を養っていきます。考える力や問題を解決している能力をつけさせます。
- 異文化交流という面も考えてアジアやアフリカなどの小中学校を訪問することもあります。
- 多くの人との交流を通して将来に向けてのネットワークをつけていきます。
種類
ボーディングスクールの中には一般の男子校・女子校・共学校が多くあります。ただそれだけでなく進学予備校に近いようなところ、スポーツに強い学校、芸術や音楽の部門で成果を挙げている学校、低年齢児を中心にしたジュニアボーディングもあります。中には発達障害のお子さんを受け入れる施設もあります。
ボーディングスクールといってもスクールの種類は多様で日本でいう小学校・中学校・高校・スポーツに特化した学校・音楽に特化した学校もあります。
カリキュラム
ボーディングスクールは寮で生活していきますので生活時間はスクール単位で決まっています。国などの文化によって時間がやや異なりますがだいたいこのような感じになっています。
7時ごろに起床・8時ごろまでに朝食と身支度・8時30分ごろから12時ごろまで午前中授業、12時ごろから13時ごろまでが昼休憩、13時ごろから15時30分ぐらいまで午後授業、15時30分ごろから18時ごろまでがクラブ活動、18時ごろから19時ごろまでが自由時間、19時ごろから20時ごろまでが夕食、20時ぐらいから22時ぐらいまでが自習時間、22時過ぎに睡眠というところが多いようです。
学年が高くなるにつれて自習時間が増えていき睡眠時間は減っていく傾向のところが多いようです。またクラブ活動の時間を進学のための勉強に充てる方もいます。
留学した日本人は期待通りの成果を出しているのか?
日本から海外のボーディングスクールに留学して、期待通りの成果を手に入れるお子さまはごく僅かだといわれています。なぜなら、ボーディングスクールには、入学前の準備不足(リーダーシップ力や学力など)を補うに足るような、日本人の性格を理解した上での手厚いサポートがないからです。
どの国にあるのか?
ボーディングスクールは欧米の先進国に多くあります。有名なところとしてはイギリス・スイス・アメリカなどがあります。その他の国を見ていくとカナダ・ドイツ・日本・香港・タイなどにあります。日本にもボーディングスクールはありますが、長野県軽井沢にあるUWC ISAK Japanを除き、まだ世界的に有名といえるまでのスクールではありません。
イギリス
イギリスのボーディングスクールの代表的なところとしてはイートンカレッジ、クライストカレッジ、ハロウスクール、ラグビースクールなどがあります。イギリスのボーディングスクールは世界の中で最もオーソドックスな形のスクールといえます。卒業後は超名門のオックスフォード大学やケンブリッジ大学に進む方も多くいます。富裕層や知的階級の高いお子さんが通われます。
スイス
スイスのボーディングスクールの代表的なところとしてはインスティテュートモンテ、ローザエコールドユマニテ、コレージュデュレマン、シャントメルレ、ブリヤモンインターナショナルスクール、ボー・ソレイユカレッジ、ルロゼなどがあります。スイスのボーディングスクールは比較的浅くイギリスやアメリカの方式を取り入れたところなどが多くなっています。イギリスやアメリカは一般に自国方式を取り入れるので他国方式を取り入れるスクールは基本ありません。
アメリカ
アメリカのボーディングスクールの代表的なところとしてはザ・タフトスクール、ザ・ヒルスクール、ザ・ホチキススクール、ザ・ローレンスビルスクール、ザ・ルーミスチャフィー・スクール、セントポールズスクール、チョートローズマリーホール、ディアフィールドアカデミー、フィリップスアカデミー、フィリップスエクセターアカデミーがあります。この10校はアメリカ国内でも歴史が古く権威を有している名門校といえます。この10校のことをザ・テン・スクールズと呼ばれています。
カナダ
カナダのボーディングスクールの代表的なところとしてはアシュベリーカレッジ、アップルビーカレッジ、コロンビアインターナショナルカレッジ、シャウニガンレイクスクール、セントミシェルユニバーシティスクール、レイクフィールドカレッジスクールなどがあります。ここからカナダやアメリカの有名大学に通われる方が多くいます。
日本
日本のボーディングスクールは、長野県軽井沢にあるUWC ISAK Japan; ISAK(International School of Asia Karuizawa)、愛知県蒲郡市にある海陽中等教育学校、金沢市にある国際高等専門学校、三重県津市にある学校法人日生学園、札幌市にある札幌聖心女子学院中学校高等学校、函館市にある函館ラ・サール中学校高等学校、静岡県裾野市にある不二聖心女子学院中学校高等学校などがあります。
海陽中等教育学校はトヨタ自動車、JR東海、中部電力などの日本の有名企業が出資して創られた中高一貫男子校、札幌聖心女子学院・不二聖心女子学校などは聖心女子大学の系列校となっています。
日本のボーディングスクールは戦後にできたところが多く歴史的に実績のあるところが少なくなっています。また中学生から入学できる中高一貫のスクールが多くなっています。小学から入学できるボーディングスクールはほとんどありません。
世界中から生徒が集まるUWC ISAK Japanを除き、日本人ばかりのスクールを厳密的な意味でのボーディングスクールと呼べるのか?という疑問も残ります。
その他の国
その他にもドイツ・オーストラリア・ニュージーランド・中国・香港・韓国・タイなどにもボーディングスクールはあります。それらのスクールから世界の名門大学に通われる方が多くなっています。
日本も戦争を通して国際化の重要性を知るきっかけとなってこれらのスクールができたのかもしれません。ただ日本のボーディングスクールから世界的な有名な大学などに進学するお子さんはまだ多くなさそうです。
語学力も必要
ボーディングスクールは世界で通用する人材を輩出するという目的がありますので授業は基本的に英語で行われます。日本のボーディングスクールも英語で授業が行われるところがあります。ただ日本の場合は世界で通用する人材を目指すという目的と若いうちから早めに優秀な学生を確保したいという青田買い的な目的で運営をしているところも多いので、英語オンリーもしくは英語中心で授業を行っているところは多くはありません。
費用
ボーディングスクールの初年度の費用は国や公・私立によっても異なります。一般にスイスがもっとも高く私立で900万円から1400万円程度になります。アメリカ・カナダ・イギリスなどでは私立が600万円から800万円程度、公立が200万円から300万円程度になります。
費用には入学金・授業料のほかに寮を含む施設費・食費・往復航空券・海外留学保険などがかかります。海外の方も多くいるので年1回程度の帰国代金も含まれているのが特徴です。
メリット
ボーディングスクールのメリットは早くに親から独立するので早い時期に成熟できる、学校生活だけでなく食事や睡眠も含めた普段から規則正しい生活を送れるようになる、勉強と運動などに集中ができる、生徒同士が人間的にできていることも多くいじめなどの無用な人間関係で悩むことが少ない、優秀な生徒が多いのでお互いの刺激になる、生徒同士でいることが多いので友人に恵まれることが多いなどがあります。
学力面はもちろんのこと生活面や精神面を含めた成長が期待できるというのがボーディングスクールの魅力と言えます。人に優しくなれる・人間的な高みを目指していくという教育はこれらのスクールライフから成り立っているのかなという気がします。
将来性
ボーディングスクールの将来性は世界的に国際化をしているという現在においては重要な地位にあることがたしかです。世界で通用する優秀な人間を養成していくという面ではとても素晴らしいことではないかと思っています。
より大きな成果を手に入れたい方へ
留学中に、より大きな成果を手に入れたい方は、留学前の日本にいる間に、
- 海外のボーディングスクールで、リーダーシップを発揮できる力を身に付ける
- 初めて学ぶ内容であっても効率的に習得できるように、正しい勉強のやり方を身に付ける
という2点の準備をしておけば、何の心配もなく、日本を飛び立つことができます。
それに、日本で出来る事は日本で済ませておけば、留学中の期間は「その国でしか出来ない体験」により多くの時間を割けるようになり、留学中に得られる価値を何倍にもすることができますので、絶対にオススメです。
絶対にオススメです・・・というより、教え子たちには、出来るだけこの状態になってから留学できるように指導しております。
ご興味のある方は、以下の記事をご覧ください。
代表・大貫裕史プロフィール
人財育成の専門家。東京工業大学大学院にて天文学系と経営学系、2つの修士号を持つ。
- 経営学系(大学院):飛び級で1年間での短期修了
- 東工大(学部):ほぼ全科目1位、飛び級の打診
- 一橋大(学部):経営戦略論など全て最高評価A
- 大学受験時:河合塾で数学全国1位(偏差値80)
・ハーバード大学の合格者平均よりも高い学力
・陸上でジュニアオリンピック出場
・芸術のコンクールで県最優秀賞
と、文武芸で結果を出す指導が評価されている。
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