不登校でも中学受験で2校合格した教え子の指導体験記

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  • 小5・1月 指導開始
  • 小6・2月 中学受験で2校から合格をもらう(奇跡的!)

指導に至った経緯

小4から中学受験学習塾に入ったものの、勉強が異常に嫌いで、極度のストレスから体調を崩すようになり、塾通いを中断しました。

病院通いも1年以上続け、回復したところで塾への復帰を試みるも、塾がどうしても体に合わず、復帰直後の授業中に戻してしまい。。。

これ以上、塾に通うのは不可能という判断から、塾を辞めることにしました。

しかし、

  • 「このままでは一生勉強嫌いのままになってしまう。勉強を好きになりたい。」
  • 「地元の中学校は荒れていて、絶対に行きたくない。」

との2つの強い想いで、藁にもすがる気持ちで、僕の元へ指導依頼が来ました。

小5・1月 指導開始

小5の1月から指導を開始しました。

指導開始時は、勉強うんぬんの前に、精神のケアをしないと何も出来ない状態でした。なので、最初の指導では、しっかりとカウンセリングを行うことから始めました。

勉強に耐える、体の痛みに耐える、という風に、「耐える、耐える、耐える」で過ごして来てしまったので、精神的にも肉体的にも、かなり硬直していました。肩が凝るように、精神も凝るのです。

精神の凝りを解すためには、その子が考えている事・感じている事をすべて吐き出させることが大切です。

具体的には、「不安に思っている事」、「こうなりたいと考えている事」、「困っている事」などです。

まずは全部吐き出してもらって、凝りを解す。

そこまでやって初めて、こちらの言葉が届くようになります。

学力的には、偏差値25もなかったと思います。完全に測定不能の域でした。

『勉強を好きになりたい』というのが最初の望みでしたので、まずは、中学受験用のマンガ本から取り組んでもらうようにしました。

すると、3月(指導開始してから2ヶ月後)には、

  • 「勉強に対する不安な気持ちがなくなって来た」
  • 「どちらかと言えば好き」

というような、教え子本人もビックリする変化が訪れることに。

目標を「中学受験で合格する」に更新

すぐに当初の目標である「勉強を好きになる」を達成できたので、次の目標を「中学受験で合格する」に再設定することにしました。

4〜6月の指導では、その時その時の、不安に思っている事、こうなりたいと思っている事、困っている事をすべて聞いて、すべてその場で解決しました。

こうしてカウンセリングを並行して行いながら、その時その時の学力に合わせた、最適な指導を続けました。

7月に入る時期から「受験」を意識するようになり、ストレスで体調がおかしくなり始めました。

早稲田アカデミーに通っている友達から「夏休み中は、1日12時間は勉強する」という話を聞いてから、受験への不安が物凄く大きくなったことが原因です。

その後、なんと、体調が12月末までず〜と悪かったです。。。元気に朝起きられる日が月に1度もないという月が続きました。

この半年間は、教え子も、お母様も、僕も、本当に地獄のような日々でした。

指導では、座ってスカイプ指導を受けることができず、横になりながらLINE電話で話す回が何度も続きました。

指導時間のうち、カウンセリングがほとんどを占め、少しだけ受験に関する指導をする。そんな指導が半年も続きました。

受験直前に奇跡的に回復、そして、受験へ

1月に入り、ある出来事があって、急激に教え子の体調が回復しました。

やっと勉強に取り組めるようになったので、この1月だけで20回ほどの超集中指導を行いました。

1回の指導のなかで、「知識を伝えながら、教え子の知識を受け取れる器を広げる」という2つの作業を同時進行で行い、通常の何倍ものエネルギーを使ったので、次の日に(僕が)朝起き上がれないことがしばしば続きました。

エネルギーを使いすぎて、カラカラに干からびていたのです。

成績面で言うと、7月〜12月までほとんど勉強できなかったので、12月23日の模試で4科目の偏差値32(それまでもほぼ同じ)でした。

こんなかなり絶望的なところから、直前の1ヶ月だけで、ほぼ3年間分すべての単元をこなし、身に付けてもらい、奇跡的に、2つの中学から合格をもらうことができました。

直前の1ヶ月だけで、4科目の偏差値で10以上は確実に、おそらく15ほど伸びたと思われます。

7月〜12月は、ず〜と体調が悪く、元気に朝起きられる日が月に1度もないという月が続いたので、「受験をすること自体、無理かもしれない」と、ご両親も、教え子本人も、覚悟していました。

そんな状態から、1ヶ月で偏差値15ほど伸ばし、中学から2つも合格をもらえるなんて、奇跡と言わず、何と言うのでしょう!

この受験を通して、教え子本人も、ご両親も、僕も、本当に、本当に、鍛えられました。

中高一貫校に入学、吹奏楽部に

中学に入学すると、吹奏楽部に入部しました。

小6の時は全くと言って良いほど学校に行けませんでしたが、中学に入り、好きな吹奏楽の練習はよく出られるようになりました。

そして、嬉しいことに、文化祭に招待してくれました。

学校のホールで吹奏楽部の演奏があったのですが、部員があまり多くないこともあり、演奏の前に、ひとりひとりマイクを順に回しながら自己紹介をする時間がありました。

あの、小6の7月から半年間ずっと寝込んでいた子が、こんなに堂々と、大勢の観客の前で自己紹介をするなんて!

と、僕は思わず演奏前から感極まってしまいました。

しかも、結構、観客に受けていて、笑い声があちこちから聞こえたのも誇らしかったです^^

演奏中は、その子の楽器の音に意識を向けながら、そして何より、涙を堪えるのに必死でした。

本当によく、ここまで来たなぁ〜と、感動で胸が一杯でした。

不登校の子に、アドバイスしている内容

先天的な脳の障害などで体が動かせないという場合は、僕の出番はありませんが、後天的に精神的な理由から、派生的に生じた症状に関しては治すことができます。

例えば、病名として、

  • うつ病
  • 起立性調節障害
  • 社会不安障害

などが医師やスクールカウンセラーの先生から、ご相談を下さったご家庭に伝えられた病名で多いものです。

「医師免許を持っていない、ただの一個人としての考えである」ということを強調した上で、僕の考えを書き進めます。

医学の世界でも、専門化が進んでいるように思います。

ちょっと脱線:教育業界の話

説明をわかりやすくするために、ちょっと脱線します。

ご存知のように、教育の世界も専門化が進んでいまして、

  • 幼児教育専門
  • 小学校受験専門
  • 中学受験専門
  • 高校受験専門
  • 大学受験専門
  • 中学受験の中でも算数だけが専門

などなど。

このような専門化の影響で、狭い世界でしか成立しない考えなのに、さも普遍的な考えで、一生役に立つ考え方であるかのように伝える先生が異常なほど多いのが実情です。

医学の話に戻します

医学の世界でも、専門化による弊害が起こっていると感じています。

実は、この指導体験記の主人公である教え子は、「起立性調節障害」の診断を受けました。

これは正式に医師の判断の元、下された診断なので、この診断書があれば、体育の授業を見学したり、学校に遅刻して登校しても、インフルエンザで欠席した時と同じように、何のペナルティーも受けない、“水戸黄門の紋所”のようなものであったりします。

僕も、状況証拠だけを見ると、起立性調節障害と勘違いしてもおかしくないな、と感じます。

ただ、精神科にも明るい医師が診断したとしたら、診断結果は変わったと僕は感じています。

医学も、カウンセリングも、座学として学んだことはありませんが、また、国家資格も持っていませんが、世界中の誰にも負けないくらい教え子を深く愛し、必死に考えると、僕には一番大元の原因が見えるのです。

そして、大元の原因を取り除く根源治療を行うことで、そこから派生していた様々な症状を消すことができるのです。

例えば、この「起立性調節障害」の診断を受けた教え子の場合、一番大元の原因は、完璧主義だったことです。

完璧主義な性格が災いして、勉強でミスしたくない、怒られたくない、と感じ、体を無理矢理壊すことで登校できないようにしていました。

もちろん、無意識に、です。

起き上がれないくらいに体を徹底的に壊し、「学校に行きなさいね」と誰も言えない状態を作り上げる。

登校できず、授業を受けていないのだから、勉強ができなくても仕方ない、…ということにして、自尊心を守る。

だって、自分がミスをしたわけではなくて、体調が悪かったせいだから…と。

ただね、、、

辛いでしょ? もうこんな辛いこと終わりにしたいよね?

ここで「うん」と頷いてくれたなら、僕なら治せます。

しかも、至ってシンプルです。

完璧主義な性格を変えて行き、勉強もできるように変える。

これだけでした、この教え子の場合は。

この子も、「うん」と頷いてくれてから1ヶ月ほどでかなり元気になり、

ひとりで毎日電車登校したり、職員室に何の緊張もせずに入れるようになった

と報告をしてくれました。

それ以前は、電車に乗ったり、道を歩いていたら、知らない人から刺されるんじゃないかと本気で考えていたくらいなので、たった1ヶ月で、かなり劇的に改善したと感じています。

そして同時に、勉強からも逃げずに立ち向かえるようになって来ました。

ちょっと前は、「勉強」と聞いた途端に、体調が悪くなり、トイレに籠ったり、戻してしまったり、起き上がれなくなっていたのに。

本当にたくましくなって来たなぁ〜と、その時は感じましたね。

たった1ヶ月の話ですが、あまりに劇的に改善していて、もっと長く時間がたったかのように感じましたね。

完璧主義な性格を変える

など、精神面を大きく変えることで、学校も含め、日々が生きやすくなります。

生きやすくなれば、日々の喜びも感じやすくなります。

代表・大貫裕史プロフィール

人財育成の専門家。東京工業大学大学院にて天文学系と経営学系、2つの修士号を持つ。

  • 経営学系(大学院):飛び級で1年間での短期修了
  • 東工大(学部):ほぼ全科目1位飛び級の打診
  • 一橋大(学部):経営戦略論など全て最高評価A
  • 大学受験時:河合塾で数学全国1位(偏差値80)

・ハーバード大学の合格者平均よりも高い学力
・陸上でジュニアオリンピック出場
・芸術のコンクールで県最優秀賞
と、文武芸で結果を出す指導が評価されている。

心掛けていることは、「教え子の器を大きくし続けること」です。

器を大きくし続ける理由は、小さなコップに水を注いでも、すぐに満水になって、溢れてしまうからです。

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